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Penthouse 浪岡真太郎さん 対談インタビュー

音楽と向き合い続けるバンドマンのリアル

韓国公演を大成功させ、今勢いに乗るシティソウルバンド「Penthouse」のボーカル・浪岡真太郎さんに、これまでの歩みやバンドの哲学、SNS時代の戦略までじっくりお話を伺いました。音楽を志す若い世代に向けたリアルなメッセージが詰まった、貴重な対談です。


プロフィール

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Penthouse(ペントハウス)

Penthouseは、浪岡真太郎さん(Vo, Gt)、大島真帆さん(Vo)、Cateenさん(Pf)、矢野慎太郎さん(Gt)、大原拓真さん(Ba)、平井辰典さん(Dr)による6人組ツインリードボーカルバンド。東京大学の音楽サークルで出会ったメンバーにより2019年に結成された。
男女ツインヴォーカルによる豊かな表現力と、洋楽にルーツを持つ洗練されたサウンドが特徴で、メジャーデビュー以降、多くのリスナーの支持を集めています。

2023年にリリースした1stアルバム『Balcony』はオリコンデイリーチャート7位を記録し、翌2024年には2ndアルバム『Laundry』を発表。パシフィコ横浜でのワンマンライブは即日ソールドアウトとなり、その勢いを証明しました。

ドラマやCMでのタイアップ、楽曲提供なども数多く手がけ、今もっとも注目される存在のひとつであるPenthouse。
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浪岡慎太郎@Penthouse| note
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今回は、ヴォーカル・ギターの浪岡真太郎さんにお話を伺い、バンド結成の背景や音楽に対する想い、そしてこれからについて語っていただきました。


出会いとインタビューのきっかけ

藤園:浪岡さん、ツアーもお忙しい中ありがとうございます。韓国もすごく盛り上がっていましたね!

浪岡:おかげさまで本当に楽しかったです。韓国も想像以上に盛り上がってくれて嬉しかったです。

藤園:SNSでずっと拝見していました! 今度、ぜひライブにも行かせてください。

浪岡:ぜひぜひ、楽しみにしています。

藤園:今日は浪岡さんの音楽の歩みや考え方を、若い音楽好きの人たちに届けたくてお話を伺いにきました。よろしくお願いします!

浪岡:こちらこそ、よろしくお願いします!


高校時代の原点とオリジナル文化

藤園:高校時代、地元岩手の大会で優勝されたんですよね。

浪岡:軽音部で「ピクルス」というバンドをやっていて、ハードロック中心のオリジナル曲を作っていました。同期2人と後輩3人のバンドで、まさか優勝するとは思っていなかったんですけど、自分の曲で盛り上がってもらえてすごく嬉しかったです。

藤園:当時からオリジナル曲をやっていたのは、岩手独自の文化だったんですか?

浪岡:そうですね。岩手では高校生イベントの中でも「オリジナル曲がないと出られない」イベントもあって、自然とみんな曲を作る流れになっていました。高校生のライブハウスシーンもオリジナルが当たり前だったんです。

藤園:なるほど、その経験が今につながっているんですね。


ペン回し世界大会と作曲の共通点

藤園:ペン回しの世界大会で優勝したという経歴が印象的だったんですが、作曲に通じる部分はありましたか?

浪岡:意外と似ていて、ペン回しは技を自分で作り、動画をアップして評価をもらうんです。オリジナルの組み合わせを考える感覚や、自分のアイデアを人に見せるという意味では作曲とすごく近いんですよね。

藤園:その世界大会はどんな仕組みだったんですか?

浪岡:ネット上で動画を投稿して審査員が評価する形式でした。短い動画の中で、どうオリジナリティを出すかを競う世界です。


クオラム時代と海外ツアーの経験

藤園:大学入学後、ハードロックバンド「クオラム」に入ったんですよね。

浪岡:高校の先輩がドラムで、そこに誘ってもらったのがきっかけです。不安は全くなかったです。

藤園:海外ツアーにも行かれていたんですよね?

浪岡:当時の事務所の社長が頑張ってくれて、全米ツアーやSXSWにも参加しました。海外の方がハードロックに対する受け入れが良くて、日本との違いをすごく感じました。

藤園:クオラムからPenthouseに切り替えた理由は?

浪岡:ハードロックは若い人に届きにくいという厳しさを感じて、もっといろんな人に聴いてもらえる音楽をやってみたくなったんです。Penthouseはクオラムと並行して始めました。


Penthouseの結成とSNS活用

藤園:Penthouseはどんな経緯でスタートしたんですか?

浪岡:東大の音楽サークルの仲間で結成しました。一緒にバンドを続けやすい人を選んだ感じです。最初からSNSを主戦場にしようと考えていて、クオラム時代の「ライブで集客するのは非効率だ」と感じた経験が生きています。

藤園:初ライブはどうでしたか?

浪岡:2020年、コロナ直前に150人規模のワンマンをやりました。SNSでしっかり集客できて、ピアノの角野にももともとファンがいて、いいスタートが切れました。

藤園:ライブに対してはどんな意識を持っていましたか?

浪岡:バンドは“ライブをやること自体”が目的になりがちですが、Penthouseは、ライブはリアルに自分たちの楽曲の反応を感じられる機会だと思っていてライブすることがバンドの目的にならないように気を付けています。


曲作りとバンドの方向性

藤園:最初からシティソウル路線だったんですか?

浪岡:最初は決めていなくて、やっていくうちに固まっていきました。周りの大人から「ジャンルを標榜した方がいい」と言われて、シティソウルと名乗るようになったんです。

藤園:「恋に落ちたら」の誕生も印象的ですよね。

浪岡:遊びで作った曲だったんです。デモをドライブに上げたら大原が「これやろうよ」と言ってくれて、結果的にPenthouseの代表曲になりました。

藤園:英語と日本語の使い分けはどうしているんですか?

浪岡:メロディーを先に作って、作る際、英語っぽいメロディーで作るか、日本語っぽいメロディーで作るか考えていてそれに応じて歌詞をつけています。英語っぽいメロディーでも最近は日本語をうまくはめられるように工夫しています。



バンド運営とチームの役割

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藤園:バンド内の役割分担は?

浪岡:僕は曲作り、大原はライブ演出、大島はライブの構成やMC、平井は物販とファッション、矢野はバンドのブレーキ役、角野は音楽的な助言が多い。まるで小さな会社みたいにチームで動いています。

藤園:ツインボーカルの大島さんとの掛け合いがすごく自然ですよね。

浪岡:最初から合っていたわけではなく、少しずつお互いに寄せていきました。ツインボーカルはまだまだ未開拓なジャンルなので、挑戦し続けています。

藤園:歌詞やパートの振り分けはどう決めているんですか?

浪岡:曲作りの段階で「ここは大島さんに歌ってほしい」とイメージしながら書いています。


SNS時代の戦い方と考え方

藤園:SNS時代の戦略についてはどう考えていますか?

浪岡:SNSはお金がなくても勝負できる最強のツールです。特にショート動画は、最初の2秒が勝負。そこで興味を引けなければ誰も見てくれません。

藤園:映像制作の予算は?

浪岡:映像はiPhoneで十分。むしろ家でレコーディングできる環境に投資すべきです。バイト代はそこに全振りしてもいいくらいだと思います。

藤園:どんな工夫をしてSNSを伸ばしたんですか?

浪岡:日本語の曲を英語に訳して響きを残す動画を作ったんですが、これがすごく反響をもらいました。バズるフォーマットに乗りつつ、どう独自性を出すかを常に考えています。


大きなステージでの心構え

藤園:大きな会場でライブをする時に意識していることは?

浪岡:「いい演奏をすること」に集中しています。緊張はしますが、し過ぎてもダメ、しなさ過ぎてもダメで、いいバランスを探しています。

藤園:リハーサルはどれくらい?

浪岡:今回はPAやサポートが入るリハが4回、メンバーだけでのリハーサルが+3~4回くらいです。曲をやり込んでいるので、それ以上は体力的にも予算的にも厳しいですね。


音楽を続ける上での壁

藤園:これまでぶつかった壁はありますか?

浪岡:クオラム時代に「お客さんが増えない」というのは壁でした。でも、やりたい音楽とみんなが聴きたい音楽、両方大事にするようになって乗り越えました。

藤園:またハードロックをやりたい気持ちは?

浪岡:たまにあります。Penthouseで一曲だけ遊びでやるのも面白いかもしれません。


印象に残っているライブと海外の反応

藤園:一番印象に残っているライブは?

浪岡:韓国フェスですね。初めて行った国で、プロモーションもしていなかったのにすごく盛り上がってくれて感動しました。

藤園:海外と日本で違いはありましたか?

浪岡:韓国は自然に声を出してくれる文化で、やっていて楽しかったです。


音楽を志す人へのメッセージ

藤園:これから音楽をやっていく若い人たちにメッセージをお願いします。

浪岡:「やりたいことだけやる」のはかっこいいけど、それだけでは誰にも伝わらないことが多いです。自分がやりたいことと、みんなが聴きたいこと、どちらも大切にしてほしい。いい曲は勝手に広まるわけではない。作った曲をどう届けるかまで考えることが大事です。そして、一曲良いものができたら次も良い曲を作り続ける。これが何より大切だと思います。


神音アンプスタンドの使用感

藤園:今回アンプスタンドを使っていただいてありがとうございます。実際どうでしたか?

浪岡:すごく良いです。ステージごとの音の違いが減って、ローがすっきりして音が抜ける。ツアーで本当に助かっています。

藤園:レコーディングでも違いを感じましたか?

浪岡:はい。どこでも同じように鳴ってくれるので、ツアー中の安定感が違います。アンプが上を向いているので、最前列のお客さんに直接きつい音が飛ばないのもすごく良いですね。

藤園:ありがとうございます! 実は今オリジナルのストラトギターを作っていて、もし良かったら弾いていただきたいんです。

浪岡:ぜひ弾いてみたいです!

藤園:本日は本当にありがとうございました! また完成したらご連絡しますね。

浪岡:ありがとうございました!


総評:才能だけでは届かない時代を、どう生き抜くか

「やりたい音楽だけをやる」ことは、音楽を始めた動機としてとても純粋で、尊い。けれど、浪岡さんはその先を見据えていました。「いい曲は勝手には広まらない」。だからこそ、SNSという武器を使い、自分たちで届け方までデザインする。誰にどう届いているかをライブで確かめ、次に活かす。その姿勢には、今の時代を本気で生き抜くバンドマンの覚悟が詰まっていました。

音楽の本質は変わらない。でも、届け方は大きく変わった。リスナーが1秒でスワイプする世界で、自分たちの音楽をどう引き止めるのか。浪岡さんの言葉には、その問いへの誠実な挑戦が詰まっていました。 「やりたいこと」と「求められること」。そのどちらかではなく、両方に向き合うこと。好きな音楽を信じながら、それを“ちゃんと届ける”こと。今後の音楽を目指す人たちへの、等身大でありながらも鋭く、リアルなヒントが詰まった対談でした。


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神音アンプスタンド

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